ダイコンのシーズンがやってきました!
いよいよ本格的な冬野菜の収穫シーズン。畑には美肌のダイコンが地中からひょっこり首を伸ばし、どんどん太くなっています。
あくまでも、外から目で見た感じはそんな感じ。
でも、このダイコンたち、はたして土の中ではどのように育っているのか?
掘り出してみないことにはわからない。
毎年ダイコンを植えているけれども、そのうちの何本かは、自分の思いとは裏腹な「?」というダイコンが採れる。
外から見れば、太くて丸くて、首の部分が少し青みがかかっていて、見るからに見事なダイコン。きっと地中深くにまでスラッと伸びた、美脚なダイコンが「ズボッ」と音を立てて抜けてくれるに違いない。そう思っているから、慎重にダイコンの首の部分に手をかけて、気合を入れて引き抜こうとする。でも、気合は空回り。イメージしていたものとはかけ離れた、丈の短いダイコンがいとも簡単に抜けてしまう。
こんなに葉っぱを青々と茂らせているのに。こんなに丸くて太い首すじが顔をのぞかせているのに。なんで?なんで?
原因はいろいろ考えられる。土の耕し方が甘く、地中の土が固いと深くまで伸びない。土の中の栄養分が足りない、などなど。
土の中に石が混じっていたりすると、根っこがその石にぶつかって分かれ、まるで人間の足のような姿になってしまうことがある。私はそれを「セクシーダイコン」と呼んでいるのだが、そんなダイコンが出てきたときには思わず笑みがこぼれる。でも、本音を言えば、丸々と太っていてスラッとした姿のダイコンを採りたい。
私がやっている週末の体験農園では、参加者の皆さんと一緒に楽しくダイコンを育てている。毎週畑にやってきては、「先週よりも大きくなってる!」と、日に日に大きくなっていくダイコンの姿にビックリし、
「あとどのくらいで収穫できるか。ここの畝のダイコンは来週あたり収穫できるかな?」
などと言って、収穫の日を心待ちにしている。
参加者の皆さんも、土の中でダイコンたちがどのように育っているのか興味津々。どんな料理にして大根を美味しくいただこうか、夢を膨らませている。
そしてダイコンの収穫の時には、あちこちからいろんな声が上がる。
「おお!でかい!すげえダイコンが抜けた!」
「ん?なんだ?足が生えてるぞこのダイコン…」
はたして今年のダイコンは土の中でどんなふうに育っているのか?
今年も参加者の皆さんからいろんな声が上がるのを楽しみにしている。
(2021.12.03:コラム/遠藤洋次郎)