第23話 ラジオの生活はつづく

4月に入り、本格的な畑シーズンがスタート!今年も夏野菜の収穫に向けていろいろな野菜を作っていきます!

暑すぎず、寒すぎずちょうどよい気候。晴れの日は麦わら帽子をかぶって、いざ畑へ!

でも喜びいさんで畑に行っても、平日の畑仕事は自分一人。正直なところ、誰ともしゃべらず黙々と、一人で鍬をふるっていてもなんだか寂しい。

ご夫婦で畑仕事をしていたり、家族総出で畑の準備をしていたりする光景を目にすると、ちょっとだけうらやましく感じてしまう。

決して一人が嫌なわけじゃない。でも、ふとした瞬間に、何とも言えぬ寂莫とした感じを覚えるのだ。

そんな時、心のよりどころになっているのがラジオである。

スマートフォンのラジオアプリを起動させ、「どうで一人だし、お隣さんに迷惑かけるわけでもない」とイヤホンをつけずに放送を楽しんでいる。

パーソナリティのおしゃべりが、ふとした瞬間に襲う寂莫とした感じを忘れさせてくれる。

そんな私も、ラジオの中の人だったわけで、おしゃべりをしながら、「僕の声を聴いている人は今何をしながら聴いているんだろう?」と思うことがよくあった。

朝の番組をさせていただいたときは、「今、出勤の車の中で聴いている人が多いのかな?」夕方の番組のときは、「帰りの時間かな?まだ仕事中かな?」深夜放送を担当していたときは「トラックやタクシーの運転手が聴いているかもしれない」などと、思いを巡らせながらしゃべっていた。

農家の方からもメッセージをいただいた。

「収穫しながら聴いています」「出荷の準備をしながら聴いています」「今日は暑かったので、晩酌はキンキンに冷えたビールをいただきます」などなど。

「今日も一日お疲れさまでした」とコメントを返していた農家の方からのメッセージだが、ふと思う。やっぱりみんな畑仕事をしながらラジオを聴いて、寂しさを紛らわせていたのかな?と。

そうでなくても、きっと畑仕事をしている皆さんに、ラジオは寄り添っていたのじゃないかな?と。

あと、ラジオを聴いていると作業の効率が上がるような気がする。おしゃべりや音楽を聴いているとテンションが上がって、作業がサクサク進む。

残念ながらラジオの仕事からは離れてしまったけれども、ラジオからは離れられない生活はまだまだつづく。

(2021.04.02:コラム/遠藤洋次郎)