第29話 イロドリ畑で

農業コラム『ミドリのイロドリ』の連載からおよそ7か月。
はじめは農業に関するあれこれ思ったことを書いていこうと、ほんの軽い気持ちで始めたのだが、気持ちの奥底にはこのコラムの執筆を機に「何か楽しいことができないものか?」そんな野心がうごめいていた。

ミドリのイロドリを書いている動機はいくつかある。

一つは、自分が農作業を通して感じたこと、思ったことをアウトプットしていく場所であると言うこと。年を重ねるごとにいろいろと忘れることも増えてくるので「こんなことをやっていた」「こんなことを思っていた」という備忘録としての役割。

もちろん、農業の楽しさ、大変さを伝えたい気持ちもある。

ひょんなことから始めた農業。まだまだ素人である。日々、悪戦苦闘する中にも楽しさ、面白さを見つけ出し、読んでくださる方々と共感したい。ちょっとでも共感してもらえて、「自分も土いじりしてみたいな…」と思ってくれる人がいてくれたらいいな、と思っている。

なにせ孤独な農作業。この楽しさ、大変さを分かちあえる仲間が欲しいのだ。

そして、ミドリのイロドリを通して『土いじり仲間』を増やすこと。

そんなわけで登場しました『イロドリ畑』

農園の一角でサツマイモづくりにチャレンジ!

実は昨年からイロドリ畑をつくってサツマイモを栽培してみよう!というプロジェクトを進めておりました。

サツマイモの栽培にと準備した畑の一角は、耕作放棄地になっていて、雑草生い茂る荒れ地状態。この場所を何とかよみがえらせたい。ここはひとつ、荒れ地の方が栽培に適していると言われているサツマイモに頑張ってもらいたい。そんな期待を寄せている。

「ああ、紅はるかちゃんを早く植えたい!生長していく様子を見守りながら、最後はみんなで芋ほりをしたい!」

ウズウズした気持ち、はやる気持ちもあるけれども、野菜作りには時期がある。「思い立ったら即行動!」というわけにもいかず、その時が来るのをじっと待たなければならない。

そして5月。いよいよその時がやってきました。

サツマイモの苗を探しに、園芸店やホームセンターをめぐること3件。ようやく見つけ出した紅はるかの苗を購入し、いざ!

果たしてイロドリ畑でのサツマイモ栽培、どのような結果になるのか?楽しみである。

(2021.05.14:コラム/遠藤洋次郎)